
「おひさま」というドラマを通して、両親の少年少女時代~結婚に至るまでの逸話を文章としてまとめることが出来たのは、本当に有意義なことだった。お陰様で、いろんな面で忘れ難い、思い出深いドラマとなった。(※激動の昭和を描いたストーリーが、放送開始直前に発生した東日本大震災と重なった点も見逃せない。)
以下、戦時下の生活・父編,母編を読んで頂ければ分かると思うが、私自身、両親のエピソードを知れば知るほど、ドラマとの共通点も少なからず存在し、「おひさま」への想い入れが深くなって行ったように思う。
両親の話は戦争体験のエピソードとしては、比較的、あっさりとしている。その点が「おひさま」との共通点でもある。
玉砕、特攻、大都市空襲、沖縄戦、学童疎開、原爆、ソ連対日参戦、抑留、満洲からの壮絶な逃避行、中国残留孤児問題など、先の戦争の壮絶なエピソードと比較すればするほど、当時、両親の置かれた状況がいかにラッキーだったか・・・を、感じずにはいられない。
逆に、当時の話を聞けば聞くほど、頭が上がらなくなってくるのも事実だ。私が物心付いた時には、既に祖父母は母方の祖母のみであった。共に早くに親を亡くし、先の見えない激動の時代を、両親は不安な気持ちで過ごしたことだろう。
学生時代、夏休みに帰る場所がなく、広々とした大学の寮でひとり過ごした父、実の母が近くに居ながら一緒に暮せなかった母。後年、壱岐で暮した祖母。そして両親を支えた親戚・兄弟姉妹に対して、思わず、ご苦労様でした・ありがとう・・・を言わずにいられない心境になった。
私の両親の話は当時としてはごく一般的で、70代後半以上の年齢の方は大なり小なり、皆、体験して来ている事なのだ。これが日本の歴史的事実なんだと思う。
このコーナーを、「おひさま」終了前の、敬老の日にUPできたことも、何かの縁だろう。
祖父母と両親、そして親戚一同にこのコーナーを捧げたいと思う。
平成23年9月19日 サイト管理人より。